躁と鬱と私

鬱から双極へ転化し。家事のできない名ばかりの主婦

母の1日と懺悔

母の部屋は私の病気の本や週刊誌であふれかえっている。
いつも新聞を見ては、ヒントになりそうな情報番組を探している。
見ているテレビはほとんどが私の病気の治癒のヒントになりそうなものばかりだ。
週刊誌を読みあさって役に立つ情報をなんとかして見つけ出そうとしてくれている。母の愛読書は薬に関する本。嘘ではない。

私だけのためにあると思えるほどの母の1日。
母の1日は私だけのためにある。
母自身のための楽しみの時間などないと私は断言できる。
そんな母は耳にしたことのないような情報をかき集めてきてくれる。それはつまらないものではない。すごい情報に当たることがある。
実際、そんな母の情報が私が以前苦しめられた強迫性障害をほぼ完治にしてくれた。
母曰く、情報を探してるとある時フッと向こうからやってきてくれるそうだ。


しかしそんな母に私はしてはならないことをしてしまった。
私は強迫のためしばらく実家に帰っていたことがある。
強迫が治ってもまだ不安定だったので、その後もしばらく住んでいた。
母の話は情報に満ちあふれているが、それが裏目にでたことがあった。
その時の暮らしは、朝から母の病気についての話が昼まで毎日延々と続く日々だった。

にしてもなぜこんなに長いのか。
それは反論する私に同じ話を何回にも渡って洗脳するかのように話をするから。
私が承諾するまで同じことを話し続けるのだ。
4時間は言い争いばかりで時々頭がおかしくなりそうになることがあった。

何年かしてるうちに私はどうやらノイローゼになっていたようだ。

あるとき母の話を聞いているうちに、ふらっと窓際まで行き飛び降りていた。
死ぬつもりだったわけじゃない。
ビルの屋上でもない普通の一軒家の2階からだから死ねるわけがない。
ただ私は母の話から耳を塞ぎたくて逃げた。

なんてことをしてしまったんだろう。もちろん母は悪くない。
母の1日全てを使ってくれた情報と指摘に耳をかさなかった私が悪いのだ。母の意見に間違いなどない。愛情でいっぱいのものだったのに。
母はそのことで苦しんでいる。苦しまないで欲しい。
全て弱い私が悪いのだ。

 

今、私は自宅に帰って主人のいない間、1人で暮らしている。
母の話は私を苦しめるときもあるが、母が無事か、それより何より母の声が聴きたくて毎日朝になると電話で3時間ほど話している。

母は相変わらずいろんな情報を愛情を私にくれる。
無駄にしてはいけない。ひねくれた私は文句をよく言うが、でも動かなければ。
母があのことで苦しまなくてよくなるように。
母の血のにじむような努力を無にしないように。
母の1日を自分のために使ってもらえるように。


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